採用ノウハウ

KNOWHOW

人事担当者様のお困り事の解決方法や、人事採用・面接の改善に向けて役立つ情報をご紹介します。

HOME > 採用ノウハウ > 【2026年最新 最低賃金改定】全国の最低賃金一覧と月給の計算ツール

【2026年最新 最低賃金改定】全国の最低賃金一覧と月給の計算ツール

2026年10月01日

2026年10月以降、全国の地域別最低賃金が順次改定されます。

今年度の全国加重平均額は1,177円(前年度比+56円)となり、目安制度が始まった昭和53年度以降で過去最大だった昨年度(+66円)に次ぐ高水準での引き上げが決定しました。東京都の1,280円や神奈川県の1,279円をはじめ、地方圏でも大幅な底上げが行われており、最高額と最低額の格差縮小に向けた動きも加速しています。

今回の改定で特に企業が警戒すべきなのは、「時給制のパート・アルバイトだけでなく、月給制の正社員・契約社員も最低賃金割れを起こすリスクが高まっている」という点です。

近年続く大幅な最低賃金の引き上げにより、従来の基本給設定のまま放置されている月給制社員の時給換算額が、気づかないうちに地域の最低賃金を下回ってしまう「隠れ最低賃金違反」が急増しています。

そこで本記事では、手当の対象・対象外をひと目で確認できるチェック一覧表とあわせて、数字を入力するだけで自社の月給が最低賃金をクリアしているかを瞬時に確認できる「月給向け最低賃金再計算ツール」をご紹介します。自社の給与設定に不安がある方は、ぜひ手軽な点検にお役立てください。

2026度 都道府県別最低賃金(時給)全国一覧

都道府県

新最低賃金(円)

引上げ額(%)

発効予定日

北海道

1,131

56円(5.2%)

2026/10/1

青森

1,090

61円(5.9%)

2026/10/29

岩手

1,090

59円(5.7%)

2026/12/1

宮城

1,098

60円(5.8%)

2026/10/1

秋田

1,090

59円(5.7%)

2026/10/14

山形

1,092

60円(5.8%)

2026/10/30

福島

1,094

61円(5.9%)

2026/10/16

茨城

1,136

62円(5.8%)

2026/10/18

栃木

1,125

57円(5.3%)

2026/10/1

群馬

1,120

57円(5.4%)

2026/10/3

埼玉

1,196

55円(4.8%)

2026/10/1

千葉

1,195

55円(4.8%)

2026/10/1

東京

1,280

54円(4.4%)

2026/10/1

神奈川

1,279

54円(4.4%)

2026/10/1

新潟

1,108

58円(5.5%)

2026/10/1

富山

1,119

57円(5.4%)

2026/10/1

石川

1,113

59円(5.6%)

2026/10/3

福井

1,112

59円(5.6%)

2026/10/4

山梨

1,113

61円(5.8%)

2026/11/1

長野

1,117

56円(5.3%)

2026/10/2

岐阜

1,121

56円(5.3%)

2026/10/1

静岡

1,154

57円(5.2%)

2026/10/15

愛知

1,195

55円(4.8%)

2026/10/1

三重

1,143

56円(5.2%)

2026/10/1

滋賀

1,136

56円(5.2%)

2026/10/3

京都

1,180

58円(5.2%)

2026/11/16

大阪

1,231

54円(4.6%)

2026/10/1

兵庫

1,172

56円(5.0%)

2026/10/1

奈良

1,107

56円(5.3%)

2026/10/4

和歌山

1,101

56円(5.4%)

2026/10/3

鳥取

1,090

60円(5.8%)

2026/10/3

島根

1,092

59円(5.7%)

2026/10/10

岡山

1,104

57円(5.4%)

2026/10/2

広島

1,141

56円(5.2%)

2026/10/11

山口

1,101

58円(5.6%)

2026/10/8

徳島

1,103

57円(5.4%)

2026/11/1

香川

1,092

56円(5.4%)

2026/10/1

愛媛

1,093

60円(5.8%)

2026/11/1

高知

1,086

63円(6.2%)

2026/10/29

福岡

1,114

57円(5.4%)

2026/10/4

佐賀

1,095

65円(6.3%)

2026/11/15

長崎

1,087

56円(5.4%)

2026/11/2

熊本

1,092

58円(5.6%)

2026/12/1

大分

1,096

61円(5.9%)

2026/11/1

宮崎

1,085

62円(6.1%)

2026/10/24

鹿児島

1,090

64円(6.2%)

2026/10/25

沖縄

1,086

63円(6.2%)

2026/12/2

「正社員だから安心」は危険!月給制で最低賃金割れが起きる理由

「最低賃金の改定は、パートやアルバイトの時給を調整するためのもの」——もしそう考えているなら注意が必要です。

近年、企業の間で密かに増えているのが、月給制で働く正社員や契約社員の「隠れ最低賃金違反」です。月給で支払っているからといって安心していると、知らず知らずのうちに法律違反に陥ってしまうリスクがあります。なぜ月給制でも最低賃金割れが起きるのか、主な3つの理由を解説します。

1. 近年の急激な引き上げによる「基本給の据え置きリスク」

ここ数年、最低賃金は過去最高ペースでの大幅な引き上げが続いています。

たとえば数年前であれば「月給20万円」で十分に最低賃金をクリアできていた地域でも、毎年の引き上げによって限界ラインが大幅に底上げされました。長年給与体系を見直していない企業や、据え置きになっている基本給設定のままでは、気づいたときには時給換算額が地域の最低賃金を下回ってしまっているケースが頻発しています。

2. 「総支給額」で判断してしまう誤解

月給制で最も陥りがちなのが、「額面の総支給額」を見てクリアしていると誤認してしまうパターンです。

最低賃金を計算する際、会社が支給しているすべての手当を含めてよいわけではありません。後述する基準の通り、通勤手当や家族手当、時間外手当などは計算から除外しなければなりません。

誤った認識:総支給額 220,000円 ÷ 月平均労働時間 160時間 = 時給1,375円(クリア!)

正しい計算:対象賃金(基本給のみ) 170,000円 ÷ 月平均労働時間 160時間 = 時給1,062.5円(違反!)

このように、手当を除外した「対象となる賃金」だけで再計算すると、想定以上に時給換算額が低くなるのが月給制の罠です。

3. 年間所定労働時間(休日数)による影響

月給を時給換算する際の計算式は「(対象賃金×12ヶ月)÷ 年間所定労働時間」です。

そのため、「年間休日が少ない(所定労働時間が多い)企業」ほど時給換算額が低くなりやすい特徴があります。同じ月給20万円(対象賃金)であっても、年間休日が125日の会社と105日の会社では、時給換算した値に100円前後の差が生じることも珍しくありません。

自社の労働時間設定によっては、他社と同じ月給額であっても最低賃金割れを起こしやすくなる点に注意が必要です。

正しく計算できていますか?最低賃金に含まれる手当・除外される手当

月給制社員の最低賃金を正しく判定するために最も重要なのが、「どの手当を計算に含めてよいか」の切り分けです。

会社が支給している手当の中には、毎月定額で支払われていても最低賃金の計算からは外さなければならないものが法律で定められています。まずは下記の一覧表で、自社の給与項目をチェックしてみましょう。

最低賃金の手当対象・対象外 一覧チェック表

判定 手当・賃金項目 主な具体例・留意点
対象
(計算に含める)
基本給 給料のベースとなる基本給
対象
(計算に含める)
役職手当・職務手当 役職や担当業務に応じて毎月定額支給される手当
対象
(計算に含める)
住宅手当 持ち家・賃貸等に応じて支給される手当
※残業代計算とは異なり、最低賃金では対象となります
対象
(計算に含める)
資格手当・地域手当など その他、毎月定額で支払われる各種手当(除外手当を除く)
対象外
(除外する)
通勤手当 交通費実費、定期代、マイカー通勤手当など
対象外
(除外する)
家族手当・扶養手当 家族や扶養者の人数に応じて支給される手当
対象外
(除外する)
精皆勤手当 出勤率や無欠勤に対して支給される手当
対象外
(除外する)
割増賃金(残業・休日・深夜) 時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当
※固定残業代(みなし残業手当)も対象外です
対象外
(除外する)
賞与(ボーナス) 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(期末手当など)
対象外
(除外する)
臨時の手当 結婚手当、出産祝い金、災害見舞金など

間違えやすい2つの注意ポイント

1. 固定残業代(みなし残業手当)は「対象外」

「毎月定額で支払っているから」という理由で、固定残業代を最低賃金の計算に入れてしまうミスが非常に多く見られます。固定残業代は割増賃金(時間外手当)の扱いとなるため、最低賃金の計算からは除外して判定しなければなりません。

2. 残業代(割増賃金)の計算ルールとの混同

残業代を計算する際の算定基礎からは「住宅手当」を除外できますが、最低賃金の計算では住宅手当を含めて計算します。実務上の計算ルールが異なるため混同しないよう注意してください。

月給を「時給換算」する計算手順

手当の切り分けができたら、次は現在の月給を「時給換算」して、都道府県の最低賃金と比較します。

月給制の場合、月によって日数や労働時間が異なるため、単に「その月の支給額 ÷ その月の所定労働時間」で計算するのではなく、年間労働時間を通じた「1ヶ月あたりの平均所定労働時間」をもとに算出する必要があります。

具体的には、以下の3ステップで計算します。

ステップ1:対象となる月給額(対象賃金)を算出する

前章で整理した「最低賃金の対象となる手当」のみを合計します。

計算に含まないもの
通勤手当、家族手当、精皆勤手当、時間外手当(固定残業代含む)、賞与など

対象賃金 = 基本給 + 役職手当 + 住宅手当など(対象手当の合計)

ステップ2:1ヶ月あたりの「平均所定労働時間」を算出する

会社で定められている年間休日数から、1ヶ月あたりの平均労働時間を算出します。

年間所定労働時間 = (365日 - 年間休日数) × 1日の所定労働時間

1ヶ月の平均所定労働時間 = 年間所定労働時間 ÷ 12ヶ月

ステップ3:時給換算額を計算し、最低賃金と比較する

対象賃金を1ヶ月の平均所定労働時間で割り、時給換算額を算出します。

時給換算額 = 対象賃金 ÷ 1ヶ月の平均所定労働時間

この算出された金額が、自社の都道府県で設定されている最低賃金(2026年度版)以上になっているかを確認します。

手計算で注意すべきポイント

うるう年や年間休日の変更
年間休日数が変わると、1ヶ月の平均労働時間や時給換算額も変動します。

端数の扱い
計算の途中で端数(小数点以下)が出た場合の処理を誤ると、数円単位で計算ズレが生じ、気づかないうちに最低賃金を下回ってしまうリスクがあります。

こうした複雑な労働時間の算出や手当の切り分けを間違いなく行うために、次に紹介する自動チェックツールを活用するのが安心です。

1分で判定!月給からの最低賃金再計算ツール

手作業で年間労働時間を出したり、計算対象外の手当を除外したりするのは手間がかかりますが、当ツールを使えば誰でも手軽にチェックできます。

使い方はとても簡単です。お手元の給与明細を見ながら基本給や各種手当(役職手当・住宅手当など)の額を入力し、1日の労働時間と休日数、勤務先の都道府県を選ぶだけ。休日数は「年間休日数」や「1ヶ月の所定日数」など、自社で把握しやすい方法で直感的に選択できます。

面倒な計算式を覚える必要もなく、わずか1分ほどで「自社の月給が2026年度の最低賃金をクリアしているか」がその場で判定されます。給与設定の点検や見直しに、ぜひお役立てください。

最低賃金を下回っていた場合の企業の実務対応

万が一、再計算の結果として自社の月給が最低賃金を下回っていた場合、企業は速やかに以下の実務対応を行う必要があります。

給与(基本給・手当)の引き上げ

最低賃金をクリアする額まで基本給や対象手当を引き上げます。一部の社員のみ引き上げる場合は、他の社員との給与の逆転現象が起きないよう、全体のバランスにも配慮が必要です。

発効日に遡った差額支給(遡及払い)

改定の発効日(例:10月1日)を過ぎて旧給料のまま支払っていた期間がある場合は、差額を遡って全額支給します。放置すると最低賃金法違反となり罰則の対象にもなるため、早急な精算が必要です。

就業規則・賃金規定の改定

給与体系を見直した際は、就業規則(賃金規定)を変更して従業員へ周知し、必要に応じて労働基準監督署へ届け出ます。

近年の大幅な最低賃金の引き上げに伴い、パートやアルバイトだけでなく正社員の月給制であっても、気づかないうちに最低賃金を下回ってしまうリスクが高まっています。最低賃金割れの放置は企業のコンプライアンスリスクに直結するため、早めの点検と見直しが欠かせません。

自社の給与設定に不安がある方は、ぜひ「月給からの最低賃金再計算ツール」を活用し、適切に管理できているか確認してみてください。

この記事を書いた人
この記事を書いた人

採用コンサルタント 白井萌

採用コンサルタント 白井萌

はじめまして!白井 萌(しらい めぐみ)と申します。 飲食店の調理スタッフとして働いていた経験を活かし、お客様の課題解決のお手伝いが出来れば幸いです。

メンバー紹介

お問い合わせ CONTACT

お問い合わせは電話またはお問い合わせフォームにて受け付けております。

お電話でのお問い合わせ

0120-456-250

受付 平日9:00~18:00

メールでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム